実績(8) シアトル事務所発進
YAは3年ほど前から、米国シアトルに「ヤマグチ・アンド・アソシエート・シアトル」という法人を設置しています。
このシアトル事務所は、YAがご依頼を受けた米国出願、および米国からの日本出願を管理する目的で設立しました。
いまさら何のために?
しかし、米国には多数の特許事務所があります。
したがって、米国出願を行うだけなら、あえてYAが米国法人を設立する必要はありません。
既設の米国大手事務所に依頼すれば十分のはず、これまではそうしてきました。
既設事務所の問題
しかし長年の米国の特許事務所との付き合いで、実はいくつかの共通した問題が浮上していました。
例えば「修正せずにそのまま出願するように」と指示しても、プロとしてのプライドがあるのか、米国側で手を加えてしまったり、出入りの多い大手事務所では担当者が代わるたびに繰り返して同じような説明が必要になったり、依頼した補正がスムーズに進行しなかったり、と言った問題です。
一言でいえば信頼関係なのですが、これが民族間に横わたる根の深い問題なのです。
シアトル事務所の場合
そこでシアトル事務所ではハードを整えた後に、ソフトの構築に時間をかけました。
具体的には、米国で業務を依頼するトレイシーハイムズ特許弁護士に山口特許事務所に10ヶ月以上滞在してもらい、事務所のスタッフと寝(?)食を共にしてもらいました。
日本での実務や日常生活、日本人の思考方法などを身を以って体験してもらったのです。
YAの数名のスタッフは米国での特許実務研修に1ヶ月以上参加してきました。
また2003年の3月から、スタッフを反対にシアトルに長期派遣して、パテントエージェントの資格試験に挑戦させるとともに、米国での実務の実習をさせてきました。